濃厚で風味豊かな身のアワビは、世界で最も高く評価され、最も高価なご馳走の一つです。試食できる機会があれば、それを逃す手はありません!

アワビは、海沿いの海水に育つ巻貝の一種、腹足類の軟体動物です。ミミガイ科に属し、サイズは10〜25cmです。この海洋生物は上部に殻を背負っており、その下にある大きな足を使って移動や摂食を行います。殻は平らな巻き貝で、殻の縁にはいくつかの小さな穴があり、ボタンや小物、ジュエリーの作製に引く手あまたの真珠層があります。

世界には100魚種以上のアワビが生息しており、そのうち約15魚種が養殖されています。

天然のアワビは、南米の大西洋岸、カリブ海、アメリカ東海岸を除いて、世界中で見つけることができます。ほとんどのアワビは、ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリア、北米西側、そして日本の、水温の低い沿岸海域に生息しています。

食用としての人気も貝殻の需要も高いアワビは、乱獲のため絶滅の危機に瀕しており、現在では、世界の多くの地域で天然アワビの捕獲は違法となっています。シロアワビとクロアワビを含む多くの魚種が、絶滅危惧種としてリストに挙げられています。ただ、慎重に管理を実行し、厳格な捕獲規制を行い、養殖アワビによる生産量を増やしたおかげで、天然アワビの個体数はゆっくりと持ち直してきました。これは、アワビを好物の一つとするラッコのような生き物にとっても朗報です。

今日、世界のアワビの95%以上が 水産養殖で育てられています。陸上の海水ペンや、海洋に吊り下げた生け簀の中で食用に繁殖、飼育され、3~4年かけて市場サイズまで大きくされます。

アワビの養殖

アワビの養殖は、1950年代後半から1960年代初頭にかけて、需要の高まりと乱獲で必要となったことから、日本と中国で始められました。近年では、低コストの種苗生産や高効率の海面生簀養殖システムについて数々の革新が行われたことにより、アワビ産業は成長し続けています。2018年までに、アワビの世界的な養殖生産量は年間46,400トンに達しました。

中国は世界最大のアワビ生産国および消費国です。台湾、日本、韓国といったその他の主要生産国に加え、オーストラリア、カナダ、チリ、フランス、アイスランド、アイルランド、メキシコ、ナミビア、ニュージーランド、南アフリカ、スペイン、タイ、米国も後に続いています。

アワビの養殖は人手の必要な作業です。天然漁場のアワビに負けない、その代わりとなる高品質のアワビを育てるため、養殖業者は、水質、飼育密度、温度、塩分、給餌業務といった面から飼育環境を常に最適化しなくてはなりません。

ASC基準に従った養殖を行うことで、養殖場は、地域環境の保護から適切な労働者の待遇保証まで、数多くの厳しい要件を確実に満たすことができます。

飼料

ASC認証では、アワビ飼料の原料に関して、厳しい規制をアワビ養殖場が遵守するよう求めています。さらに、この基準では、主食である藻および海藻について、責任を持って管理された、可能であれば認証された供給元までの完全なトレーサビリティ(追跡可能性)を確保することが要求されています。MSCおよびASC共同の海藻基準を取得した養殖場がますます増え、アワビ飼料の原料として好ましい選択肢になっています。

水質

ASC認証のアワビ養殖場は、窒素や硫化物のレベルなど、さまざまなパラメータを定期的に測定する必要があり、隣接する水域に悪影響を与えないよう、設定された制限内に量を抑えなくてはなりません。

生物多様性

ASC認証のアワビ養殖場は、重要な生物学的または生態学的機能を有する場所に施設を設置しないようにするなど、さまざまな方法で地域の生態系への影響を最小限に抑えています。絶滅危惧種やそれらが依存する生息地に害を及ぼすことは許されません。あらゆる問題に迅速に対処できる管理計画で規定を設けて、養殖魚の脱出を最小限に抑える必要があります。

アワビにはかかりやすい魚病がいくつかあるため、ASC認証の養殖場では、高水準のバイオセキュリティに取り組むことが不可欠となります。また、健康の監視と魚病の対応に向けた疾病管理プロトコルを整備し、魚病が発生した場合に最小限に食い止められるよう、厳格な要件を遵守する必要があります。魚病の診断前に薬を使用すること(予防的使用)は禁止されています。

社会的責任

ASC認証は、国際労働機関(ILO)の中核的原則に基づいた厳格な要件を課しており、これには児童労働および強制労働の禁止が含まれています。ASC認証の養殖場はすべて、従業員が相当な賃金を得られる、労働時間に規制のある、安全で公平な労働環境になっています。

アワビの調理法

アワビは、食べる前に殻を剥かなくてなりません。身はすべて食べられますが、内臓、黒い縁の部分、硬めの外皮は通常、取り除いて捨てます。アワビは 殻がついたまま、生きた状態で販売されることがよくありますが、 冷凍や缶詰でも購入できます 。

アワビはそのままでも甘く、塩気があり、バターのような風味があるので、生で食べても構いませんし、調理しても良いでしょう。 身が硬いことで知られているため、下ごしらえで、叩いて柔らかくしたり平らにしたりする必要があります。柔らかくなるまで煮込むことも可能です。

アワビはホタテのように切り身にスライスして、炒めたり焼いたりするのが一般的ですが、刺身としても人気があります。

養殖の基本

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