Hear from the women working in aquaculture
3月 28, 2023
養殖の基本
- ASCとは?
- ASCによる責任ある水産物摂取の支援のしくみ
- Farming and eating abalone responsibly
- Farming and eating flatfish responsibly
- Farming and eating grouper responsibly
- Farming and eating meagre responsibly
- Farming and eating mussels responsibly
- Farming and eating oysters responsibly
- Farming and eating pangasius responsibly
- Farming and eating scallops responsibly
- Farming and eating seabass responsibly
- Farming and eating seabream responsibly
- Farming and eating seaweed responsibly
- Farming and eating seriola responsibly
- Farming and eating shrimp responsibly
- Farming and eating trout responsibly
- 責任を持って養殖して食べるサケ
- ASCは信頼のおける基準ですか?
- ASCラベルの付いた水産物の購入で、状況はどう変わるのでしょう?
- ASC認証が改善を重ねていることは、どのように確認できますか?
- FAQ
- 水産養殖が重要な理由
- 責任ある水産養殖が必要な理由
国際女性デー – 養殖業に携わる女性たち – 2人のASC社員の紹介
水産養殖業界で働く女性はどのような体験をしているのでしょう?3月8日は国際女性デーです。この機会に、ASCの2人のスタッフに話を聞きたいと思います。
ルネ・ハメルは、ASCのテクニカル・オペレーション・サポート・マネージャーです。彼女は生涯にわたって持続可能な水産物について考えてきました。「私は、1992年のタラ漁業のモラトリアムの余波を受けながら、ニューファウンドランドの田舎で育ちました。天然水産資源が失われることで、地域社会に壊滅的な影響が及ぶのを目の当たりにし、幼い頃から海を敬愛してきました。」
「最終的に海洋生物学の学位を取り、そこで水産養殖について深く勉強しました。」
キャスリン・スタインバーグは、ASCの基準・科学部門の研究チームの責任者です。彼女も長い間、海洋のあらゆる側面に魅了されてきました。「子どもの頃、私はイルカにまつわる生物学を知りたくて、海洋生物に魅せられていました。今でもその気持ちはもちろん同じです。ですから、海洋工学課程を見つけたときは、これこそが自分の勉強するものだと思いました。」
「水産養殖に関しては、それ以前に聞いたことがなく、大学のカリキュラムのほんの一部にすぎませんでしたが、興味をそそられました。水産養殖については分かっていないことがまだ沢山あり、実際の世界で改善できることがまだまだあります。 この仕事に飽きることは絶対にないでしょう。」
水産養殖は何世紀にもわたって実践されてきましたが、特にここ数十年目覚ましい発展があるため、非常に働きがいのある業界です。キャスリンはこう述べています。「非常にオープンな、誠意溢れるやり取りが沢山あります。ケニアのティラピア養殖業者、バングラデシュのエビ養殖業者、ヨーロッパのRAS(閉鎖循環式)養殖業者などと非常に充実した議論を行ってきましたが、彼らの誰もが、自ら達成したことに誇りを持っており、進んで知識を共有してくれると同時に、提案や意見交換も進んで受け入れてくれます。」
ルネは、このようなペースの速い業界から得られる満足感を誇りに思っています。「常に創造性と創意工夫に満ちているのがたまりません。」
「当初、私たちは魚の水面での反応に基づいて手作業で飼料を投入していました。私が養殖場側の仕事を離れる頃には、給餌は水中カメラとゲームコントローラーのような機材で遠隔操作されるようになっていました。養殖業者は、私が今まで出会った中で最も適応力のある人々です。」
養殖業は非常にグローバルで多様な産業でもあります。キャスリンはこう指摘しています。「この分野は、手法や魚種も多様ですが、働く人々も多様です。私のように養殖を学んだ人々もいれば、自己流で身に付けた人もいて、非常にさまざまな背景を持った人が集まっています。」
ですが、もちろん、他の多くの業界と同様、水産養殖が社会の需要を適切に反映できるようになるには、すべきことがまだ沢山あります。キャスリンは次のように続けています。「残念ながら、会議やパネルディスカッションで周りを見回すと、参加者はまだ男性がほとんどです。ただ、これもゆっくりと変化してきているようには感じます。」
この変化をより迅速に実現するにはどうすれば良いでしょう?「雇用の柔軟性」が必要だとルネは述べています。「一般的には女性が中心になって子どもの面倒をみるため、厳格なスケジュールは守れない場合があります。働く母親に対応するため、就業日や就業時間を柔軟にすることで、より多くの女性をこのセクターに引き付けられるでしょう。」
ASCもこの変化を推進するために取り組んでおり、この点をルネはこう指摘しています。「雇用主として、ASCは勤務地と勤務時間に柔軟性をもたせているので、他の職場よりも働く母親の割合が高いと思います。
業界をより広く見た場合はどうでしょう?「私たち女性主導の社会的基準チームは、統一の養殖場基準の新しい社会的要件を策定するために一生懸命取り組んできました」とルネは述べています。
「更新後、これら要件は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に従って、性差別と機会均等に対処しています。」
養殖業でのキャリアを考えている若い女性へのアドバイスとして、キャスリンとルネの双方が同じことを言っています。「お勧めです!」
キャスリンはこうもつけ加えています。「この分野には非常に多くの選択肢とキャリアがあるので、誰もが自分の夢中になれることを見つけられるはずです。ヨーロッパ水産養殖協会のように、参加する価値のあるさまざまなメンターシッププログラムやネットワークもあります。」
キャスリンもルネも、成功に必要なことに関して、体験を共有することに熱意を持っています。キャスリンにとって、「粘り強さ、忍耐、そして情熱」が不可欠だということです。「結局のところ、私たちは動物や人々の生活を対象としているので、物事を進めるには時間がかかるのです。」
同様に、ルネも「粘り強さ」についてこうアドバイスしています。「私の最初の養殖場での職場では、私はたった一人の女性で、成功を収めるにも若過ぎました。でもあきらめませんでした。男性と同じぐらいうまく機器を操作できるようになろうと決めました。自分がそこにいて良いのかといった疑問は打ち消すことにしました。」
最後の質問です。デートで夕食を共にしたい理想の人物は?「私の敬愛するナン・デイビス」とルネは答えました。「彼女は私が知る限り最も強靭な女性の一人です。私が今、こうして強い意志を持つ女性になるのを手伝ってくれた人です。」
キャスリンにもインスピレーションを受けた女性がいます。「ミシェル・オバマ です。私は彼女にとても励まされてきました。直接、知り合う機会があればと願っています。」
もちろん、これはASCで働く女性の膨大で多様な体験のごく一部を切り取ってお伝えしているわけで、さらに業界全体を見渡せば、インスピレーションを与えてくれる女性が大勢いるのは言うまでもありません。
ASCは、水産養殖業の多様性をより大きく推進していくことに取り組んでいます。ASC基準全般にわたって、すべての労働者に対する公正な処遇、および、あらゆる形の差別の禁止を含む社会的要件が含まれています。
水産養殖は、特に発展途上国において、女性に経済的機会を提供することができます。しかし、協調的な働き方があってこそ、真に代表的で平等な産業となることができるのです。ASCは、より多くの女性が、キャスリンやルネの足跡をたどることができるように戦い続けてまいります。