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泉澤水産、環境に配慮した養殖でASC認証を取得

5月 21, 2024

岩手県釜石市の泉澤水産は、サクラマスとギンザケの養殖において、環境への配慮を徹底した結果、「ASC認証」を県内で初めて取得しました。

泉澤水産は、3年前から釜石市と岩手大学と協力し、サクラマスの試験養殖を開始しました。その後、ギンザケの試験養殖にも取り組み、昨年には本格的な事業化に成功しました。 養殖場の位置する釜石湾は閉鎖性海域であり、またリアス式海岸のため水深49mと深く養殖に適した環境であります。同社は、魚粉の割合が低いエサを使用し、海底の環境を定期的にモニタリングするなど、持続可能な養殖方法を実践し、ASC認証の定める基準を達成した環境と社会に配慮した持続可能な水産養殖業であると審査され認証取得に至りました。

5月10日に行われた報告会で、泉澤水産の泉澤宏社長は、「環境に配慮した養殖を目指してきた成果を認められ、大変光栄に思う。この認証は国際的に信頼されており、今後の販売戦略にも活かしていきたい」と述べました。また、ASC認証の取得により、EU諸国を視野に入れた輸出にも取り組んでいく意向を示しました。

ASC認証の取得は、商用サクラマス養殖では世界初、ギンザケ養殖では国内で3例目となります。泉澤水産は現在、直径40メートルの円形生け簀4基を活用し、サクラマスとギンザケ合わせて年間1,000トンの出荷を目指しています。

認証授与式には、ASCジャパン、審査機関のアミタ、岩手県や釜石市の関係者、地元加工メーカーや岩手大学の方々など約30人が出席しました。参加者は、サクラマスとギンザケの刺身や焼き物を試食し、その品質を評価しました。

泉澤社長は、「認証取得は養殖事業開始時からの目標だった。この認証を通じて、販路を拡大し、原料の安定供給を図り、漁業者の所得向上と社会的地位の向上に努めたい」と述べました。

泉澤水産の取り組みは、環境に優しい養殖の実現と地域の水産業の持続可能な発展に大きく貢献しています。ASC認証の取得を機に、同社のさらなる飛躍に期待が寄せられます。

釜石サクラマス刺身と焼き物

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