養殖業界で働く女性たち:エリザベス・ウーランド
6月 16, 2026
水産飼料の品質を支える仕事
ノルウェーのスクレッティング・スタヴァンゲルで原料・サプライヤー品質マネージャーを務めるエリザベス・ウーランド氏は、水産飼料の品質を支える重要な役割を担っています。その仕事は、水産飼料の原料管理から始まります。
調達チームと密接に連携しながら、原料サプライヤーおよび原料が、品質、食品安全、持続可能性、そして顧客の要求事項を満たしていることを確認する役割を担っています。その対象は、ノルウェー国内にあるスクレッティングの3つの生産施設です。
彼女の仕事は、高品質な原料の安定供給を支え、バリューチェーン全体における責任ある養殖業の実現に向けた基盤づくりにつながっています。
変化に富んだスピード感のある仕事
エリザベス氏が養殖業界に足を踏み入れたのは、ベルゲンで分子生物学を学んでいた学生時代でした。業界に触れた経験はやがて、科学、イノベーション、そして実社会への貢献が交わるキャリアへと発展していきました。
彼女の日々の業務は変化に富んでいます。サプライヤーとの継続的なコミュニケーション・管理や品質保証といった計画的な業務に加え、原料市場の変化や顧客ニーズへの対応など、状況に応じた業務にも取り組んでいます。
「学びが止まることはありません。常に新しいことに関わっています」と彼女は語ります。
このスピード感と多様性こそが、この仕事の難しさであり、同時に大きな魅力でもあります。
チームワークと進歩にやりがいを感じて
エリザベス氏が仕事の中で特にやりがいを感じるのは、部署やチームの垣根を越えて協力しながら、水産飼料に使用される高品質な原料を確保することです。
また、持続可能性の向上につながる新しい原料の導入も、大きな誇りにつながっているといいます。
その一例が、酵素「フィターゼ(phytase)」の導入です。フィターゼは、限りある資源であるリンの使用量削減に貢献します。
「新しい原料が市場に導入され、成果を上げていく姿を見ることは、いつも誇らしい瞬間です」と彼女は話します。
変化する業界の中で品質を守る
急速に変化する市場環境の中で、一貫した品質を維持することは容易ではありません。
原料の供給状況は常に変化しており、顧客である養殖事業者や、その先の消費者からの期待も高まっています。こうした中で高い品質基準を維持するためには、集中力、柔軟性、そして継続的な努力が求められます。
エリザベス氏は、こうした課題に向き合うことも自身の責任の一部であり、そのことが仕事の意義につながっていると語ります。
より包摂的で持続可能な未来に向けて
水産飼料および養殖業界でキャリアを重ねる中で、エリザベス氏は特に女性の活躍機会が広がっていることを実感しています。
「工場やリーダーシップチームで働く女性が増えています。強い女性リーダーを育成することは、組織全体の重要な優先事項です」と彼女は話します。
実際に彼女自身も、スクレッティングでのキャリアを通じて、多くの女性リーダーと共に働いてきました。
また、持続可能性は長年にわたりスクレッティングの事業活動の中心に据えられてきました。サプライヤーや養殖事業者との連携強化や透明性の向上を通じて、業界全体の環境負荷を継続的に削減することに取り組んでいます。
「すべての食料生産には環境負荷があります。スクレッティングでは、その影響を可能な限り小さくするために努力しています。そして、そのデータを顧客や社会に対して透明性を持って共有することが重要だと考えています」と彼女は語ります。
次世代へのメッセージ
最後に、養殖業界でのキャリアを考えている女性たちに向けて、エリザベス氏は力強いメッセージを送っています。
「養殖業界は本当に魅力的な場所です。チャンスがあれば迷わず挑戦してください。」
そして、こう続けます。
「養殖業界にはもっと多くの女性が必要です。業界を前進させ続けるためには、多様性が欠かせないからです。」
養殖業の未来を支えるのは、革新的な技術や持続可能な取り組みだけではありません。多様な人材が活躍し、それぞれの視点や経験を持ち寄ることも、より良い未来を築くための重要な要素なのです。