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東京サステナブルシーフード・サミット2023においてASCのCEOクリス・ニネスが養殖業のロードマップを強調

10月 24, 2023

2023年第9回東京サステナブルシーフード・サミット(TSSS)は、株式会社シーフードレガシー(代表取締役 花岡 和佳男氏)が主催し、ASC(Aquaculture Stewardship Council)のCEOであるクリス・ニネスの基調講演を初めとする、2つのプレゼンテーションおよびパネルセッションなどが行われました。

このサミットは、2023年10月17日から19日にかけて、東京で開催され、1000人以上の参加者が集まり、サステナブルな水産業界のグローバルリーダーや支持者が一堂に会しました。

イベントの3日目、クリスは基調講演の役割を果たし、待望の「持続可能な養殖業のロードマップ」を紹介しました。講演の中でクリスは、「持続可能な取り組みの大義を確認し前進させる上で、認証が極めて重要な役割を果たすことを強調。認証は単なるラベルではなく、持続可能な水産養殖の実践に向けた前進のための触媒なのです。」と述べました。

クリスは「国際的持続可能な養殖業のロードマップ」を紹介し、水産養殖業界に、前進するための明確な道を提供する画期的な取り組みを発表しました。この包括的なロードマップは、世界経済フォーラムのブルーフード・パートナーシップおよびその非競争イニシアティブである持続可能な養殖業のワーキング・グループとの協力によって策定されました。英国政府のブループラネット基金とASCのサポートのもと取り組み、この革新的なビジョンが実現しました。このロードマップは水産養殖のバリューチェーン全体と業界全体に対する変革的な行動支援するための重要なガイドとして機能することが期待されています。

このロードマップは、持続可能な水産養殖の包括的な目標に貢献する4つの主要な道筋で構成されています:

責任ある生産:この道筋では、水産養殖の生産を持続可能に改善する重要性を強調しています。環境にやさしい実践、廃棄物削減、生態系への影響の最小化にコミットすることを含みます。クリスは、責任ある生産が環境保護に不可欠だけでなく、業界の長期的な経済的持続可能性にも重要であると強調しました。

生計向上:ここでは、水産養殖業界に関与する個人やコミュニティの生計と労働環境を向上させることに焦点を当てています。クリスは、持続可能な実践が公正な賃金、労働条件の改善、地元コミュニティに対する機会の増加をもたらすべきであると強調しました。業界内の人々の福祉を優先すれば、より公正で繁栄した業界になるでしょう。

健康な食糧の消費:健康的な消費を確保することは、消費者に「養殖ブルーフード」の責任ある健康的な選択肢を提供することを含みます。クリスは、ラベリングと認証が持続可能な選択に消費者を導く上で重要な役割を果たすと強調しました。責任ある消費を促進することにより、水産養殖業界は持続可能に生産された水産物への需要をさらに奨励できます。

養殖業界の変革を可能にする環境:急速に変化する世界で、水産養殖業界が繁栄するための環境を整えることに関わります。これは、政府の政策、金融刺激策、サステナビリティのイニシアティブを促進するためのインフラ整備の開発を求めます。適切なフレームワークと投資がなければ、業界の持続可能性への道のりは重大な課題に直面します。

クリスの基調講演は、東京サステナブルシーフード・サミット2023(TSSS)の参加者に、国際的持続可能な養殖業のロードマップで概説された変革的な目標をサポートするビジョンを提供しました。その包括的なアプローチと国際的な協力により、水産養殖業界は持続可能な食糧生産の先駆者となることでしょう。このサミットは、より環境に配慮し、倫理的に動機づけられた水産養殖業界の前例を設定し、水産物が将来の世代にも私たちの食卓に残ることを確実にしました。

クリスは基調講演に加えて、2つの重要なプレゼンテーションおよびパネルセッションにも参加しました。1つのプレゼンテーションでは、「水産セクターにおけるSDGsと責任あるビジネス」について詳細に説明、ASCがSDGsの目標の半分を達成する方法を示しました。もう1つのプレゼンテーションでは、「世界水産戦略と養殖業の役割」について、養殖改善プロジェクト、デジタルトレーサビリティ、温室効果ガス計算、金融セクターとの連携など、さまざまな取り組みを紹介しました。

これらの追加のプレゼンテーションおよびパネルセッションは、ASCが水産セクターの重要な問題に対処し、グローバルなサステナビリティの目標と一致する共同の解決策を見つけるための取り組みを裏付けています。これらの議論と取り組みを前進させるために、クリスの参加は業界での責任ある持続可能な実践の重要性を一層確固たるものとしました。

東京サステナブルシーフード・サミット2023は、主要ステークホルダーを一堂に会し、これらの重要な取り組みを議論する貴重な場でした。

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