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ASCの加工・流通過程モジュールは5月末に発効、食品安全要件は2024年まで延長

5月 29, 2023

2023年5月30日より、水産養殖管理協議会(ASC)の新しい加工・流通過程(CoC)モジュールが発効し、義務化されます。それに伴い、ASCラベルの価値と保証をさらに強化するため、海洋管理評議会(MSC)による既存のCoC認証に新しい要件が追加されます。

食品安全要件は2024年5月まで延長

ASCのCoCモジュール内では、加工および出荷に携わる企業は、金額、量、従業員数のいずれかの規模に基づいて組織が免除されない限り、世界食品安全イニシアチブ(GFSI)認定スキームまたはISO22000認証を取得する必要があります。

ただし、ASCは、CoCモジュールのこの食品安全適格性要件について、当初の実施タイミングを1年間延長します(以下、「猶予期間」)。CoCモジュール発効日(2023年5月30日)以降に行われる最初の審査時において、該当する企業がまだ食品安全認証を取得していなくても、CoC認証の停止にはなりません。すべての企業は猶予期間が終わる2024年5月30日以降の審査時に、食品安全要件を満たす必要があります。

「ASCでは、食品安全要件の導入が、これまで食品安全認証を取得してこなかった企業に大きな影響を与え得ること、また、そのような認証取得には準備、事業運営シーズンと製品との調整や、審査員の確保が必要で、既存システムの変更が必要となり得ることを認識しています。私たちが猶予期間を設ける意図は、企業がASCのCoCモジュールの新しい食品安全認証要件の達成に向けて取り組む間、CoC認証を維持してもらうためです」とASCのサプライチェーン保証責任者のウェンディ・バンタ氏(Wendy Banta)は述べています。

この措置は、ASCのCoCモジュール発効後、初回CoC審査での食品安全要件に特化した1度限りの規定です。CoCモジュールの残りの項目には、この規定は適用されません。食品安全要件の猶予期間は、MSCのCoC制度文書更新の発表に合わせて、2023年5月15日のASCのCoCモジュールのバージョン1.1の公開により、正式に定められます。CoCモジュールの最新バージョンは、こちらをご覧ください。

CoCによる保証の向上

ASCのCoCモジュールは、すべてのASCのCoC認証企業および申請者に適用されます。新要件は、ASCラベルを信頼する制度参加者や消費者に、より大きな価値とより高いレベルでの保証を提供する改善および手段の一環に含まれるものです。水産物詐欺、食品の安全性、合法性、抗生物質の検出、さらには養殖水産物の生産に固有のその他の側面に対処します。

新着情報

新要件では、CoC認証書の所有者は特定のデータをASCに報告しなくてはなりません。提出を求められるデータとしては、購入量と販売量、魚種、購入者、供給業者があり、消費者向け製品とそれ以外の製品を対象とする場合があります。

どのCoC認証書の所有者も、食品詐欺の脆弱性審査および介入計画を実行して、食品または有効成分に影響を与える潜在的な脆弱性を評価し、特定する必要があります。

認証済みの養殖場から直接購入を行う認証書の所有者は、CoC認証が養殖場から最初の購入者まで途切れなく適用されていることを確認し、該当する製品の適格性要因を考慮しなくてはなりません。

違法または不正行為を含む一定の不適格基準が当てはまる組織が認証を受ける、あるいは認証を保持することを防ぐ目的で、このモジュールでは、不適格基準を明確にした一覧表を導入しています。

要件の概要については、こちらの記事をご覧ください。

詳細

ASCのCoCモジュール文書のダウンロード、ASC加工・流通過程の詳細については、ASCウェブサイトをご覧ください。

CoCモジュール(翻訳付き)やその他の補足資料は、こちらのリンクから参照いただけます。FAQおよびサプライチェーン企業向けの実践的なチェックリストガイドにリンクしていますので、ASCのCoCモジュールに関して何がCoC認証企業および申請者に求められるのかを確認していただけます。

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