水産養殖管理協議会(ASC)は、2022年5月30日より、加工・流通過程(CoC)の追加モジュールを発表しました。現在の保証システムを強化し、水産物詐欺やラベルの付け間違え、食品の安全性、抗生物質の使用といった緊急課題に対処し、具体的な製品チェックの機会を増やすことを目的としたものです。

 

今回追加された要件は、パブリック・コンサルテーション期間を含む様々な策定段階の過程において必要であると提案されたものです。責任ある慣行を反映しており、デジタルトレーサビリティ(追跡可能性)と革新的な製品認証技術の使用規定を含んだ、新しい保証手順およびツールセットを形成しています。

追加要件の数の限定

現在、ASC認証の製品を取り扱う加工業者、取引業者、その他のサプライチェーン企業は、海洋管理協議会(MSC)のCoC基準に対して監査を受けています。ASCのCoCモジュールに定められた新しい要件は、MSCのCoC基準に追加されるもので、ASC養殖水産物にのみ適用されます。

新しいモジュールが有効になれば、企業はMSCのCoC基準と新しいASCのCoCモジュールの両方に対して合理化された監査を実施する必要があります。このプロセスは、企業の個々の状況に応じて、監査時に最大9つ、最低2つの追加条項に対応してもらうもので、CoCの認証企業または新規申請者に負担のかかるものではありません。モジュールは、パブリックコンサルテーションのフィードバックに応じて大幅に改訂し、サプライチェーン企業と審査員への影響を最小限に抑えました。

「ASC認証製品の完全性を向上し、サプライチェーンにおける完全性に存在する潜在的な問題にリスクベースのアプローチを適用して、問題が発生した場合の対応手順を強化するのが狙いです。」とサプライチェーン保証責任者のウェンディ・バンタは述べています。

モジュールは2023年5月30日から有効かつ必須になります

新しい要件は、2023年5月30日から始まるASCのCoC監査の一部となります。発効日までの1年間に、CoC取得企業と監査の実施を担当する適合性評価機関 (CAB)に実施の準備を行ってもらいます。

追加要件には、加工、契約処理、梱包または再梱包に関与するサプライチェーン企業の必要性、世界食品安全イニシアチブ(GFSI)認定スキームによる認証、あるいはISO 22000の認証が含まれます。年間売上高が200万ユーロ未満、水産物の取引が200トン未満、または雇用している水産物関連の事業スタッフが50人未満の中小企業には免除があります。免除を受けた中小企業も、食品安全規制は遵守する必要があり、GFSI認証スキームの改善プログラムを通じて、認証に向けて取り組むことが奨励されています。

ASCのCoC認証書の所有者は、水産物詐欺の潜在的リスク領域に対する認識と注意を高めるために、詐欺への脆弱性審査を受ける必要があります。モジュールでは、このプロセスの実施を支援するガイダンスを提供しています。 組織および製品の適用法および規制への準拠、そしてASC要件への準拠に関連する要件も組み込まれています。

まず、サプライチェーンの早い段階でリスクに対処するために、購入者による確認が行われます。すなわち、ASC認証の養殖場から直接調達を行う企業が、養殖場と自社の間でCoC認証対象に差がないこと、および、適格な製品のみが認証されて取引されていることを確認します。

もう一つのモジュールでは、CABが、予告なしの監査の利用を適度に増やして、日常業務のより正確な全体像を把握しなくてはなりません。認証取得企業は、ASCが開発した予告なしの監査リスク計算表を使用して選択されます。この際、差し止めまたは捜査の履歴、これまでの不適合、操業国、魚種、および活動の種類といった、パブリックコンサルテーションで裏付けられた特定のリスクに対して、段階的アプローチが考慮されます。

新しい追加事項により、不適格基準のリストが明示されることで、ASCおよびCABは、違法または不正な活動、あるいは非倫理的な行動など、容認できない慣行に関与する企業とつながりを絶つことができるようになります。基準に適合することで確かな証拠が示せるのです。

「ASC CoCモジュールの新しい要件パッケージは、ASCロゴを頼りにするプログラム参加者と顧客に、より大きな価値とより高いレベルの保証を提供するものだと確信しています。」とウェンディ・バンタは述べています。

 

 

掲載日
金曜日, 17 6月 2022
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