宮城県女川町から未来に続く水産業を目指して日本初のASC認証銀鮭
7月 6, 2020
株式会社マルキンが、国際非営利組織Ocean Outcomes日本支部(現:株式会社シーフードレガシー)、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンとともに2017年より取り組んでいた「宮城女川・銀鮭AIP」が、日本で初めてギンザケのASC認証を取得しました。
- 責任のある養殖業を目指しAIPからASC取得に至った日本初の事例
- 関東と東北エリアのイオン/イオンリテールにて6月26日(金)から販売しました
- 持続可能な漁業を広く伝えるための消費者啓蒙やネット販売/SNSキャンペーンもスタート
■責任のある養殖業を目指しAIPからASC取得に至った日本初の事例
AIP (Aquaculture Improvement Project、養殖業改善プロジェクト)は、責任のある養殖業を実現するための世界的に行われているプロジェクトの一つで、本AIPは日本における初の事例として2017年に発足しました。
今回認証を取得したマルキンは、女川地域で初めてギンザケを産業規模で養殖することに成功し「銀鮭の父」と言われた鈴木欣一郎氏が1977年に設立した会社です。その後同社は事業を拡大し加工流通業も経営するようになりましたが、2011年の東日本大震災の津波により壊滅的な被害を受けたことをきっかけに、事業強化のために責任のある養殖業への転換を目指し、本プロジェクトに取り組みました。
銀鮭のASC認証を取得するためには養殖場による生息環境や生態系への影響、種苗や飼料の持続可能性、病害虫の管理、養殖業の社会的責任などを含む8つの原則が審査対象に含まれます。本プロジェクトでは主に弊社が認証取得を実現するための改善計画の策定や実施に携わり、生簀が生態系に及ぼす影響のモニタリング、餌や稚魚のサステナビリティ、社内ガイドラインに社会的責任に関する事項を明記するなどの改善に取り組んできました。今回ASC認証を取得した銀鮭の生産量は年間70トンです。
■関東と東北エリアのイオン/イオンリテールにて6月26日(金)から販売しました
日本で初めてASC認証を取得した銀鮭は、6月26日(金)から関東(東京、神奈川、千葉)と東北エリアのイオン、イオンリテール90店舗にて販売しました。販売された銀鮭は味や質の追求だけでなく、持続可能な餌や稚魚を使用し周囲の生態系への影響にも配慮した方法で育てられている、美味しさとサステナビリティを兼ね備えた商品です。また、流通加工のトレーサビリティも確立されており、どのような過程で生産されたかが公表されているため、安心・安全も担保されています。店頭ではASC認証を取得したことがわかるようにステッカーを貼付して販売しました。
■持続可能かつ責任のある漁業を広く伝えるための消費者啓蒙やネット販売/SNSキャンペーンもスタート
マルキンの常務鈴木真悟が理事を務める一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンでは、「ASC認証銀鮭を通して日本の多くの人にサステナブルシーフードのことを知って欲しい。未来につながる漁業・水産業をつくる仲間を増やしたい」という鈴木真悟の思いを形にするため、SDGs14「海の豊かさを守ろう」を推進し、サステナブルシーフードを消費者に広めるための啓蒙活動も行っていきます。