
小規模養殖場がグループ認証でASC認証制度にアクセスできるようになりました
1,000以上もの小規模養殖場がすでに、グループ認証を通じて、水産養殖管理協議会(ASC)の認証を取得し責任ある養殖による水産物を生産しています。
世界の養殖水産物は、そのほとんどが中小規模の生産者から供給されています。世界中のこのような規模が大きくない生産者がASC認証にアクセスできるようにすることは極めて重要なことです。
ASCのプログラム保証ディレクターであるエフレイン・カルデロン(Efrain Calderon)は、次のように述べています。「水産養殖業を環境の持続可能性と社会的責任に向けて変革するという私たちのミッションを成功させるためには、小規模養殖場がアクセス可能な認証を通じてASC基準に準拠していることを示せるようにしなければなりません。ASCがグループ認証の方式を考案したのはまさにそのためであり、それが効果を発揮していることを大変うれしく思っています。」
ASC認証を利用している小規模養殖場
これまでに4つの生産者グループがASC認証を取得しています。560のバナメイエビ(Litopenaeus vannamei)養殖場を有するインドネシアのPTセントラル・プロティナ・プリマ・ファーム。450のブラックタイガーエビ(Penaeus monodon)、19の昆布とワカメ(Laminaria japonica and Undaria pinnatifida)の生産者で構成される十三浜漁協青年部。ブリ(Seriola quinqueradiata)の養殖業者7社で構成される東町漁業協同組合などです。

グループ認証は、漁協やグループなど、共同でASC基準要求事項を達成することができる小規模生産者のグループを認証します。グループは、基準を満たしたかどうかを審査する第三者監査に関わる費用や、事務管理機能などのリソースを共同で負担しています。
「責任を持って生産された水産物の需要は世界中で増え続けており、ASCグループ認証は、何千もの小規模養殖場が、本来ならアクセスが難しい市場へも扉を開くものです」と、エフレイン・カルデロン氏は述べました。
多くの消費者は、自分が小規模生産者の支えになっていることを認知したいと感じています。ASCグループ認証を通じて、小売業者や外食業者は、小規模生産者の水産物が信頼できる養殖場で生産されていることを保証できるようになりました。
ASC完全性の全容
グループ認証のためにASC基準が調整されることはありません。ASC認証を受けるためにはグループのすべての参加者が基準の要件を満たす必要があります。つまり、ASC基準の完全性は、生産者個人の認証と同様にグループの認証でも維持されます。
養殖場の教育、ASC基準への適合指導、審査員との連絡、グループの集中管理システムなど、認証取得までのステップを監督する内部マネジメントシステムを、各グループで編成していただきます。マネージャーは、グループからASC認証製品の調達を希望するバイヤーにとって、信頼できる窓口となります。
ASCは、科学者、NGOからなる技術作業部会の指導のもと、数年かけてグループ認証の仕組みを構築しました。このプロセスでは、パブリックコンサルテーションや アジアとヨーロッパで7つのパイロットグループが実施されました。
グループ認証取得
認証取得のためのグループ結成や、認証取得グループからの調達についての詳細は、当社の地域チームに直接お問い合わせください。
また、グループ認証の方法については、新ウェブサイトの「認証取得」ページで詳しくご紹介しています。