ASCラベルを活用する
水産物の生産地を気にする消費者は年々増えています。ASCラベルは、消費者に対して、その水産物がトレース(追跡)が取れ、責任ある方法で養殖されたことについて独立した第三者認証を受けているという信頼を提供します
ライセンスの申請
ASCラベルは登録商標です。製品、マーケティング資料、企業コミュニケーションなどでASCラベルを使用するには、ライセンス契約の締結が必要です。ASCラベルの使用ライセンスを取得する多くの組織には、年間商標使用料および使用方法に応じたロイヤルティが発生します。
教育機関、メディア、慈善団体、認証機関、または責任ある水産物に関する認知向上を行うNGOは、ASCラベルを無償で利用する申請が可能です。
ASCはインパクトを重視する組織として、ライセンス収入をすべて、より責任ある養殖業の推進という使命の実現のために再投資しています。
ロゴはASCラベルを構成する重要なビジュアル要素であり、以下のガイドライン文書では、この文脈において「ロゴ」という表現を使用しています。
ライセンス申請をご希望ですか。必要なライセンスの種類とお問い合わせ先をご確認ください。
ASCラベル使用ガイドライン
ASCラベルは認証マークおよび商標であるため、製品上・製品外のいずれの用途についても、以下のガイドラインに基づき厳格に管理されています。これは、ASCラベルの信頼性と価値を維持するためであり、ASCラベルを使用するすべての関係者にとって重要な要素です。
ASCラベルのライセンスおよび管理業務については、MSCの商業部門であるMSCI(Marine Stewardship Council International)がASCの代理機関として対応しています。MSCIはASCに代わり、ラベルライセンス契約の発行および製品上でのラベル使用承認を行っています。
ASCラベルの不適切な使用を報告したい場合は、報告フォームをご利用ください。
新しいASCラベルと更新された主張文
新しいASCラベルおよび更新された製品パッケージ上の主張文を使用する新製品については、以下のスケジュールで承認申請が可能になります。
- EU向けの消費者向け製品:2026年3月16日から
- EU域外向けの消費者向け製品、および非消費者向け製品(EU・世界共通):2026年10月1日から
すでに承認済みの製品については、旧ラベルおよび旧主張文を新しいASCラベルおよび更新された主張文へ変更する場合、MSCIへの再承認申請は不要です。ただし、これは新しいラベルおよび更新された主張文への変更に限られます。
一方で、新しいASCラベルおよび更新された主張文を使用する新製品については、通常どおりMSCIによる承認が必要です。
パートナー企業の皆様には、製品が販売される市場における規制スケジュールを踏まえながら、次回の印刷タイミングに合わせて新しいASCラベルおよび更新された主張文への移行をご検討いただくことを推奨します
新ASCラベルユーザーガイド
新ASCラベルユーザーガイドでは、新しいASCラベルおよび更新されたパッケージ上の主張文の使用ルール、費用体系、ならびにCoC認証を取得したサプライチェーン企業がASCラベルを最大限効果的に活用する方法について説明しています。
更新された日本語のASC主張文
更新された主張文は、新しいASCラベルの意味を補足・説明するもので、3つのバージョンが用意されています。
- この水産物は、養殖業に関するASCの環境と社会基準に則り、第三者に認証された養殖場で生産されたものです。 www.asc-aqua.org
- この製品に使用されている[水産物の魚種を挿入]は、養殖業に関するASCの環境と社会基準に則り、第三者に認証された養殖場で生産されたものです。 www.asc-aqua.org
- ASC認証を取得した養殖場で生産された水産物です。 www.asc-aqua.org
FAQ:新しいASCラベルと更新された主張文
新しいASCラベルおよび更新された主張文に関してご不明点がある場合は、labelandclaims@asc-aqua.org までお問い合わせください。
ASCがラベルおよびパッケージ上の主張文を更新する理由
ASCは、EU加盟国全体においてEUの「Empowering Consumers Directive(EmpCo)」に対応するため、ラベルおよびパッケージ上の主張文に限定的な調整を行いました。これは、27のEU加盟国が同指令を国内法へ移行する中で、各国により執行方針が異なることにも対応するためです。本指令は2026年9月27日から適用されます。
2025年11月27日に欧州委員会より公表された補足説明を受け、ASCは詳細な法務・規制レビューを実施しました。これには、EU加盟国における国内法化に関する各国当局との協議や、外部法律専門家との相談も含まれます。ASCは、新たな法的枠組みに先立って整合性を確保し、パートナー企業の規制リスクを最小限に抑えるため、慎重かつ将来を見据えた対応を進めています。その結果、主張文およびラベルの更新が必要であると判断しました。
ASCは以前から、新しいラベルの開発を進めており、商標登録や包括的な消費者調査を通じて、より分かりやすく認知されやすいラベルを目指してきました。今回の規制対応を踏まえ、パッケージ上の主張文の更新に合わせて、新しいラベルの導入時期も前倒しすることを決定しました。この対応により、短期間で複数回の切り替えが発生することを避けることができます。
ASCがEmpCoを2024年から認識していたにもかかわらず、今対応を進めている理由は何故ですか。
ASCは、Empowering Consumers Directive(EmpCo)が採択された当初から、その動向を継続的に注視してきました。2025年を通じて、欧州委員会との協議や欧州委員会が公表したFAQでは、ASCラベルおよび主張文はEmpCoに適合していると考えられていました。
しかし、2026年初頭にEU加盟国が同指令を国内法に移行し、具体的な執行方針を明確化し始める中で、状況は変化しました。外部の法律専門家から、一部の国ではより厳格な解釈が行われる可能性があるとの助言が示されました。
こうした執行上のリスクが明らかになったことを受け、ASCは直ちに対応を開始しました。パートナー企業の規制リスクを最小限に抑えるため、慎重かつ将来を見据えた対応として、ラベルおよび主張文の更新が必要であると判断しました。
これまでのASC主張文は、法令に適合していなかったということですか。
いいえ。これまでのASCラベルおよび主張文は、当時有効であった法令に基づいて作成されていました。
EmpCo指令では、環境・サステナビリティに関する主張やサステナビリティラベルに関する新たな要件および明確化が導入されています。ASCはEmpCoの要件と高い整合性を有していますが、最終的な適合性は、各加盟国がどのように執行するかによって左右されます。
今回の調整は、EU市場で新しいルールが適用された後も適合性を維持するための慎重な対応であり、ASC認証プログラムの信頼性や整合性に懸念があったためではありません。
具体的には何が変わるのですか。
ASC認証制度自体に変更はありません。ASC基準、審査モデル、保証プロセスは従来どおりです。
変更の対象となるのは、EU加盟国における指令の実施に対応するための、パッケージ上の主張文の表現や見せ方、新しいラベルです。今後、これらの変更はマーケティング資料にも反映され、順次グローバル展開されます。
新しいASCラベルの各種バージョンはどこで入手できますか。
ラベルの各種バージョン(横型、白黒版など)は、MSC Multimedia Libraryにて確認できます。MSC Multimedia Library は、お問い合わせ先からダウンロードリンクが伝えられます。該当言語のラベルを選択し、画面右上の「resource tools」からダウンロードしてください。
今回の変更は、ASC認証の信頼性や適用範囲に影響しますか。
いいえ。ASC基準における環境および社会面の要件に変更はありません。
今回の変更は、EU市場においてパッケージ上でどのように主張文を表示するかに関するものであり、認証制度や第三者認証モデルそのものは引き続き維持されます。
新しいASCラベルおよび更新された主張文への移行スケジュールはどのようになっていますか。
パートナー企業は、ASCから正式なラベル画像データ、更新後の主張文、および新しいラベルユーザーガイドを受取り次第、新しいラベルおよび主張文を使用することができます。
EU市場向け製品の場合
- 2026年3月16日以降:MSCIは新しいラベルおよび更新された主張文を使用したデザイン申請を受け付けます。
- 2026年7月1日以降:MSCIは新しいラベルおよび更新された主張文を使用したデザインのみを受け付けます。
- 2026年9月27日まで:EU市場向け製品を扱う企業は、EmpCoへの対応のため、新しいASCラベルおよび更新された主張文を使用したパッケージへ切り替えることが推奨されます
EU市場向けではない製品の場合
- 2026年10月1日以降:更新後のラベルを使用したデザイン申請が可能になります。
2027年4月1日以降:MSCIは現行ラベルおよび現行主張文を使用したデザイン申請を受け付けなくなります。
EU市場向けではない企業については、パッケージだけでなく、製品外のマーケティング資料やコミュニケーションも含め、2027年12月31日までに新しいASCラベルおよび更新された主張文へ移行することが推奨されます。
旧ラベル付きの長期保存製品については、2027年12月31日以前に市場投入されていれば、在庫がなくなるまで販売を継続することが可能です。
なお、製品が販売される市場における法令遵守については、各企業が責任を負う必要があります
MSCIはいつから新しいラベルを使用したデザイン申請を受け付けますか。
MSCIは、2026年3月16日より、新しいASCラベルおよび更新された主張文を使用した新製品のデザイン申請を受け付けます。
MSCIへデザイン承認申請を行う際には、ASCartwork@asc-aqua.org
もCCに追加してください。
なお、MSCIによるデザイン承認プロセス自体に変更はありません。
今回の変更はEU以外の市場にも影響しますか。
はい。新しいASCラベルおよび更新された主張文は世界共通で適用され、すべてのASCパートナーが新しいラベルへ移行することになります。
EU市場向けではない企業については、直ちに規制上の対応を求められるわけではないため、より長い移行期間を設けることができます。
現行ラベルは、2027年12月31日までに世界全体で廃止される予定です。
2026年9月27日以前に製造された旧ラベル付きパッケージ製品は、その後も販売できますか。パッケージの回収は必要ですか。
現時点で、EmpCo指令には2026年9月27日以降の正式な猶予期間は設けられていません。ただし、執行は各加盟国の当局に委ねられており、運用方法は国ごとに異なる可能性があります。
また、2026年9月以前にラベル付けされた製品について、一定の猶予期間を設けることや、より柔軟な運用を可能にする指針を求める声が、各国レベルから欧州委員会に対して高まっていることも認識しています。
各国当局は通常、違反の重大性や個別事情を踏まえて執行を行います。その際には、企業が適切かつ合理的な努力を行っていたかどうかも考慮される可能性があります。
既存パッケージを継続使用するか、回収するかについては、各企業のリスク方針に基づき判断する必要があります。例えば、変更に向けた意思を示せるかどうか、販売市場、各国での執行リスクの捉え方、パッケージ全体の表示内容などが判断材料となります。
判断に迷う場合は、独立した法律専門家の助言を得ることが推奨されます。市場に出すパッケージが適用法令に適合しているかを確認する責任は、各企業にあります。
過去に承認済みのパッケージはすべて再デザインする必要がありますか。
既に承認済みの製品について、旧ラベルおよび旧主張文を新しいラベルおよび更新後の主張文へ変更する場合、MSCIへの再承認申請は不要です。
パートナー企業はこれらの変更を行うことができますが、MSCIへ更新版デザインを再提出する必要はありません。ただし、これは新しいラベルおよび更新された主張文への変更に限られます。
新しいASCラベルおよび更新された主張文を使用する新製品については、通常どおりMSCIによる承認が必要です。
パートナー企業は、製品が販売される市場の規制スケジュールを踏まえながら、次回の印刷タイミングに合わせて、新しいラベルおよび更新された主張文への移行を進めることが推奨されます。
小売業者のPB(プライベートブランド)商品にも適用されますか。
はい。ASCラベルを使用するすべての消費者向け製品には、PB商品も含め、新しいラベルおよび更新された主張文を移行期間内に導入する必要があります。
パッケージ以外でのASCラベル使用についても、同じ移行スケジュールが適用されますか。
EmpCoの要件は2026年9月27日から適用されます。ASCでは、製造リードタイムが長いパッケージを優先してガイダンスを提供しています。
ASCラベルを使用する紙媒体については、各企業が印刷スケジュールを見直し、製品が販売される市場の規制スケジュールを踏まえながら、次回の印刷タイミングで新しいラベルおよび必要に応じて更新後の主張文へ移行することが推奨されます。
デジタル上でのASCラベルおよび主張文の使用についても同様です。新しいラベルおよび更新された主張文を使用した印刷物やデジタル素材については、通常どおりMSCIの承認プロセスが適用されます。
小売業者が消費者向けコミュニケーションに活用できる追加ガイダンスや補助資料については、今後数週間以内に共有予定です。
ライセンス保有者である飼料工場にも適用されますか。
EmpCo指令は消費者向け製品を対象としているため、飼料工場が直ちに対応する必要はありません。
ただし、新しいASCラベルは世界共通の基準となるため、飼料工場も2027年12月31日までに新しいラベルへ移行する必要があります。
これらの変更は、メニューや外食向けの表示物にも適用されますか。
はい。ラベルおよび主張文の変更は、消費者向けコミュニケーション全般に適用されます。これには、外食メニューや鮮魚売場での表示も含まれます。
詳細については、新しいASCラベルユーザーガイドをご確認ください。