自然と地域の人々を育てる:責任あるエビ養殖場の物語
あらゆる面でサステナビリティを牽引するオマルサ・グループ(Omarsa Group)は、2014年にエビ養殖場として世界で初めてASC認証を取得し、サステナビリティの道を歩む他のエビ養殖場のために、道を切り開いています。
同社は、エクアドルで2番目に大きなエビ輸出業者で、世界45カ国に輸出を行い、7,000人の従業員を抱えています。オマルサの長期にわたる確かな環境と社会責任への取り組みは、ポジティブな影響を起こしています。
失われたものの再生
オマルサが創業したのは1977年。当時は250ヘクタールの単一のエビ養殖場でした。近隣の養殖場を買収することで、いつしか会社は拡大していきました。世界中でエビ養殖場がマングローブ林の破壊に大きな影響を与えている一方で、オマルサは他と異なる路線を打ち出し、買収先の養殖場によって損なわれたマングローブ林を復元してきたのです。
マングローブは、熱帯・亜熱帯地域の海岸に生息する樹木や低木の総称です。大きさはさまざまで、密集する根が水面の上に見えることが特徴です。この根が生き物たちのすみかとなり、海岸を浸食から守ります。
マングローブ林再生への投資を通して、オマルサは、生物多様性の保全を進め、貴重な生息地を再生し、浸食を阻む盾を作り出すのです。そのような努力は、地域社会、動物、植物を、波や潮の干満、海流、天候の影響から守ることに役立ちます。健全なマングローブ林は、根の間を流れる水をフィルターすることで、水質を浄化し、さらに、地球で最も効率の良い炭素の貯蔵庫としての役割も果たします。
地域社会への配慮
今日、オマルサの3つ養殖場は合わせて約100万ヘクタールにおよび、3つの孵化施設と2つの加工工場も運営しています。
「サステナビリティは私たちの活動すべての根本です。」そう述べるのは、オマルサのコーポレート・ソーシャル・リスポンシビリティ部門長、ニルダ・サルディセ・ラベロ氏です。
「地域社会の人々の教育を通じて、彼らがオマルサの一員になり、自分自身と家族のためにより良い未来を手に入れ、ドラッグやギャング、悪い影響から遠ざかる手助けとなることを、私たちは期待しているのです。」 コーポレート・ソーシャル・リスポンシビリティ部門長、ニルダ・サルディセ・ラベロ氏
環境への責任に加え、オマルサは適正賃金、地域社会への関わりなど、ASCの社会的責任への要求事項も遵守しています。
オマルサの社会的責任への取り組みの1つに、地域雇用機会の創出があります。「私たちは地域で7,000人以上を雇用しており、その数は今も増え続けています」とニルダ氏は述べています。
同社は地域社会との関わりとして、雇用技術である裁縫を地元の主婦達に指導したり、清潔な飲料水を得るための井戸や貯水池を建設したり、無料の英語レッスンを子供達に提供してきました。
「地域社会の人々の教育を通じて、彼らがオマルサの一員になり、自分自身と家族のためにより良い未来を手に入れ、ドラッグやギャング、悪い影響から遠ざかる手助けとなることを、私たちは期待しているのです。」
サステナビリティは、オマルサの創業当初から同社の事業の1つとなっています。ASC認証の取得により、オマルサ・グループは、環境保全と社会的責任を果たすための活動を継続し、水産物のバイヤーへその活動を知らせることができます。
「昨今、より多くの人が、何を口にするか、何が食卓に上ったか、特に子供が食べるものについて、気にかけるようになりました。」とニルダ氏は述べています。「ASCのおかげで私たちは、世界中の顧客のニーズを満たし、皆様に満足して頂くことができるのです。」